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- 作者: エラリー・クイーン,越前敏弥,北田絵里子
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- 作者: エラリー・クイーン,越前敏弥,青木創
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- 作者: エラリー・クイーン,越前敏弥,国弘喜美代,国弘 喜美代
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国名シリーズという作品群の個々の出来をみるならば、『スペイン岬』解説にあったランキングはロジックの強度にひきよせたふうな順位になっていて至極まっとうだと思うけれど、作者によるパラノイアックな構造・モチーフの積み重ねが見える『シャム双子』を読むと、肌感覚としては、法月綸太郎が過去に言おうとしていたことはわかるような気もする。今回『シャム双子』を読んでいてとりわけ最高だと感じたのは、真犯人が指摘されるその直前でエラリーがその場にいる全員の死を思うことで(解決が現れようとするその時間が永遠に引き伸ばされるのだから、読者にとってこれほどまでに至福かつ不幸であることがあるだろうかと個人的には思う)、法月の言う「決定不可能性」がここにも顔をのぞかせているのではと疑ってしまう。その極点を越えたからこそ、犯人が明示され、「奇跡」が起きる。ご都合主義ではあるけれども、それに不思議と納得できてしまう異様さが物語全体を通してつくられていて、プロットをどうつくったかわからないと有栖川有栖をしていわしめた『ギリシャ棺』よりも魅力あるよなあ、と改めて感じた。
それと瀬名秀明『デカルトの密室』*2の終盤で、なぜリチャードと同じあのことばが使われたのだろうと長らく疑問に思っていたのだけれど、瀬名秀明は法月綸太郎を介してクイーンを捉えようとしていたのだから、この引用は必然的なものだったとようやくわかったのは収穫といえる。
いちばんびっくりしたのは、スペイン岬の登場人物一覧におけるエラリーの説明が穏やかになっていたことかもしれない。
- 作者: 大槻一翔,いざ
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それからこの歳になって読みなおしたおかげで、PS2のホラーゲームSIRENのシリーズがモロに影響を受けていることがよくわかった。「生命の木」やそれの元ネタである隠れ切支丹の聖書「天地始之事」に似たものはたしか1のアーカイブスにもあった気がするし、村が存在しない海につながっている演出や「海還り」などは「うつぼ舟の女」、ボスキャラも「海より来るもの」に影響を受けたのかもしれない。生理的に訴えかけるものがある「産女」はまんま2の屍人のデザインに似たようなのがあった記憶がある。
謎解きふうの旨味があるのはわらべうたのある「天神さま」で、スケール・演出的に面白いのは「闇の客人」、「海竜祭の夜」といった印象。「夢見村にて」は夢を売り買いできる村で起こる連続殺人事件を現在の作者の腕で料理しているので、もはや伝奇ミステリとして言い張れるレベルになっている。感嘆。
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