2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ミステリ短篇深夜徘徊その3 大山誠一郎「佳也子の屋根に雪ふりつむ」

前回の最後に書いたように、「偶然」について扱おうと思っていた。 自分が本格ミステリ(のようなもの)を読んだり、書いたりするなかで、謎の人工性とリアリティの問題を何度も耳にし、どういうものか、一度考えてみたかったからだ。特にこの短篇は、ネット…

ミステリ短篇深夜徘徊その2 有栖川有栖「除夜を歩く」

前回から続く、『カメレオンvol.29』に載せたエッセイその2。 今回は前回の久生十蘭のように読み込むというのではなくて、解説・紹介に近い文章を書いた。というのも、『江神二郎の洞察』が出てから半年以上経ったのにもかかわらず、サークル内でここで語ら…

ミステリ短篇深夜徘徊その1 久生十蘭「黒い手帳」

『カメレオンvol.29』に、「ミステリ短篇深夜徘徊」と銘打って、エッセイを四つ、書かせてもらった。内容としては国内のミステリ短篇について。ネットでよく言われていることと自分が考えていることにどうも違和感を覚えたことと、そして会員同士でもっと推…

『カメレオンvol.29』の感想

文字の量に比べて字が小さくて読みにくいので、レイアウトを変えた。「naname」というらしい。せっかくなので使ってみた。 先月末、大学の学園祭で販売されたDMSの機関誌『カメレオンvol.29』を読んだ。 ここ数年、だんだんと漫画雑誌のように分厚くなってい…