2021-01-01から1年間の記事一覧

負けヒロインについて語るときに僕の語ること

※本記事において、『いちご100%』、『とらドラ!』、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』、『あの夏で待ってる』、『ニセコイ』、『中二病でも恋がしたい!戀』、『冴えない彼女の育て方』、『継母の連れ子が元カノだった』のストーリーへの言及があります…

摂取記録:2021年のよかった曲リスト(11月暫定)

もう年末に近いので総括ブログです。面倒なのでいまのうちに書きました。 アマゾンアンリミをはじめて数年、ライブラリが膨大になりすぎてSpotifyに移籍したくてもできないままここまで来てしまった。ブラウザのブックマークみたいにデータ移行してくれるよ…

三原則の向こう側――『アイの歌声を聴かせて』が『イヴの時間』から受け継いだもの

※本記事は『アイの歌声を聴かせて』および『劇場版 イヴの時間』ブルーレイディスク特典ブックレットのネタバレを含みます。 未来、たぶん日本。 ”ロボット”が実用化されて久しく、 ”アンドロイド(人間型ロボット)”が実用化されて間もない時代。 ――『イヴ…

他者の痛みに気づかないことは悪いことなのか 映画『君は永遠にそいつらより若い』感想

※本感想は映画および小説『君は永遠にそいつらより若い』のネタバレを含みます。 www.youtube.com 映画『君は永遠にそいつらより若い』は原作小説の話を一部ばっさりと削りつつ、それでいて小説では描き切っていなかったところに光が差すような作品になって…

「アリバイ探し」ミステリを探しています。

TVドラマ『アリバイ崩し承ります』より 強いて拙作の特徴をあげるならば、これは、アリバイを破る従来の型とは違って、アリバイをさがす点にあるだろう。海外に例を求めれば、W・アイリッシュの長編《幻の女》とフレドリック・ブラウンの中編《踊るサンドイ…

『C.M.B. 森羅博物館の事件目録』を全巻読んだ雑感

タイトルの通り。知り合いとオンラインで一年ほどかけて読んだ。 『CMB』は同作者の『QED』シリーズに比べると本格ミステリ度は落ちるものの、独特のさめた人間観を結末に持ってくる回や、人間存在の持つ不気味さとしか言いようがない話は金田一少年や名探偵…

岡田麿里を考える会――『空の青さを知る人よ』を誤読する。

突然ですが、みなさ~ん! 「岡田麿里に傷つけられたことってありますか~~???」 ありますよね~~。わたしもそうです。 ついこないだ発表された新作もめちゃくちゃ傷つけてきそうでどきどきですよね。 www.youtube.com というわけで、今回は最近アマゾ…

特殊設定ミステリよもやま話

タイトルの通りです。 先日Clubhouse*1内で「特殊設定ミステリとは何か」という部屋が開かれました。登壇者は大滝瓶太、千葉集、円居挽(敬称略)の三名で、途中からほかの作家や翻訳家が登壇するなどしていました。リスナーはたぶん最終的に100人強くらいに…