2023年のお仕事、書いたもの、その他告知。

 みなさま、今年も残りすくなくなってきました。いかがおすごしでしょうか。

 タイトルの通りです。2023年の年末まとめ記事はおそらくこれで最後になるかと思います。今年もいろいろ水面下で動いているのですが、かたちになったりならなかったりという感じでヒーヒーいうとります。

 来年こそはたくさんよいお知らせをしたいですね。というわけで年末の読書に以下の文章はいかがでしょうか。無料で読める作品もあります。

 

 

『百合小説コレクション wiz』著者紹介テキスト作成協力

 書籍そのものにクレジットはありませんが、執筆者のみなさまの主要百合作品を紹介するテキストをつくるお手伝いをしました。地味な仕事かもしれませんが、この本で執筆者の方を知った、という人も多かったとか(個人調べ)。ささやかなガイドになっていれば幸いです。

 

『京都SFアンソロジー:ここに浮かぶ景色』「春と灰」

 公募枠での参加になります。織戸久貴名義で商業のお仕事はこれまでもしていたのですが小説での商業デビュー作はこちらになります(昨年『ユリイカ』に書いたとき、「小説家」として紹介されており冷や汗をかきましたが、事実が追いつきました)。京都の南部にある国立国会図書館関西館周辺を舞台としており、街がひとつ滅んでおります。京都はなんぼ滅んでもええですからね。よければご一読ください。

 

第2回星々短編小説コンテスト一次選考通過作「彼女のチケット」

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saitonaname.hatenablog.com

 ほしおさなえ先生主催のサークルの公募です。ひさしぶりに〈日常の謎〉を書いたところ知人には好感触でした。映画嫌いを公言していた人が、なぜチケットの半券を処分せずに遺品として残していたのか? こういう話はたくさん書きたいですね。

 

カモガワ奇想短編グランプリ優秀賞「下鴨納涼アンソロジーバトルコンテスト」

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 今年いちばん真面目にふざけて書いた小説です。タイトルの通り下鴨納涼古本市で最強のアンソロジーを競う大会が開かれます。出落ちです。意外にも好評をいただくことが多くありがたいかぎりです。こういう系統のお話は賞がなければ書くこともなかったと思いますので、カモガワ編集室のみなさまや主催の鯨井久志さんには感謝するばかりです。また、本作が収録されている『カモガワGブックスvol.4』には池澤夏樹編・世界文学全集レビューでも参加しております。こちらもよしなに。

 

『鳩のおとむらい 鳩ほがらかアンソロジー』「ジョナサン」

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 藤井佯さん主催の超豪華アンソロジー。2000字という縛りでしたが、例によってミステリを書きました。学校がクソだと思ったので学校に火をつけることにしました。みんなもクライムミステリをやっていきましょう。一冊を通して読むと、いかにひとつのお題に対してさまざまなアプローチが可能であるかの見本市にもなっており、オススメです。在庫はだいぶすくなくなっているそうですので、気になった方はぜひ。

 

お蔵だしラノベミステリ①「ミスディレクションは割り切れない」

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 探偵志望の女子高生とひねくれたミステリオタクのボーイミーツガールです。やっていることは〈日常の謎〉ですが、ディスカッションものが好きだったので、一生ディスカッションをしています。クイーン『フォックス家の殺人』が好きな人におすすめです。

 

お蔵だしミステリ②「淡い密室」

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 何年か前のミステリーズ!新人賞で二次通過したものをすこし書き直した作品です。『ロス・マクドナルド・トリビュート』にも収録しました。恩田陸「ある映画の記憶」のようなミステリが書きたくて、過去と自分とが対峙することになるミステリになっています。ロスマク度は低めですが、暗い青春ものが好きな人におすすめです。

 

 

〈ストレンジ・フィクションズ〉関係

 今年秋の大阪文フリ新刊です。すでに在庫わずかのため通販はおこなっておりませんが、来年一月の京都文フリにて残りを放出します。よければお買い求めください。

 

・『声百合アンソロジー まだ火のつかぬ言葉のように』

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 自分は「ミメーシスの花嫁たち」という小説を寄稿しました。同作は今年の林芙美子文学賞で一次選考を通過しています。百合と太平洋戦争について書きました。もしかしたらまだ書き足りない部分があったので、来年以降余裕があればリライトするかもしれません。

第10回林芙美子文学賞 応募状況と一次選考結果 : 北九州市立文学館

 表紙は『私は君を泣かせたい』の文尾文先生に担当していただきました。素敵なイラストを仕上げていただいてほんとうにうれしい……。

 

・『百合小説アーカイヴ(仮)』

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 およそ110年ぶんの文学作品から百合と思われる短編62作をピックアップしたレビュー本です。言及数であれば100作を超えているとおもいます。突貫でつくったため、後悔も多い本ではありますが、いつか完全版とよべるものにしたいですね。いつになるのかはまったくわかりませんが……。

 そして今回、推薦文というかたちで坂崎かおるさん、南木義隆さんに短文を依頼させていただきました。BOOTHの商品紹介でも読めますので、ぜひ。

 表紙は『まちカドまぞくアンソロジー』に寄稿し(はしば名義)、現在、『陰キャだった俺の青春リベンジ 天使すぎるあの娘と歩むReライフ』のコミカライズを担当している伊勢海老ボイル先生に担当していただきました。むかしからイラストを頼みたかった方だったので、うれしくてなりません。

 

『あのそよアンソロジー 迷惑星(まどいぼし)』「あの灯にはわたしにないものを」

 冬コミの二次創作にBang Dream! MyGO!!!!!の二次創作百合を寄稿しています。千早愛音さんと長崎そよさんのカップリング”あのそよ”です。しっとり重めの短編です。

 以下で通販予約もはじまっております。

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2264286

 

 そのほかの公募にもいくつか出してもいるのですが、結果は伴っていないのでお察しください。来年はせめてよい結果につなげたいと思います。おそらくまた告知のできるものもありますので、とりあえずは一月の文学フリマ京都8でお会いしましょう。きっと新刊が出るはず……よろしくお願いします。

c.bunfree.net

 

エンディング:「眠れない」


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