メリークリスマス、ミスターローレンス(北野武のドアップ)。
タイトルの通りです。年末まとめ記事です。今年はテンションが上がらなかった(映画館までたどり着いては「今日は気分じゃないな……」となって帰宅)ばかりしていたので少なめです。なんなら人間への興味をだんだんと失いアニメしか観なくなっていく過程がドキュメンタリーちっくに語ることのできるラインナップになりました。
また今年はU-nextポイントを5000くらい無駄にしたので、死んだポイントのために、いま祈りたいと思います。合掌。それではやっていきましょう。
1.かがみの孤城
辻村深月のジュブナイルファンタジー、一年という長い時間をかけて物語をつくっていたのは好感が持てた。あの暴力的なシーンの昭和っぽいギターはほんとうにダサいのでそこだけはどうにかすべきだったと思う。それ以外はよい。
2.ラストエンペラー
www.youtube.com 劇場で、2K?で観た。オリエンタリズム満載なので現在はおそらく撮れない脚本の映画なのだが、ラストの映像のマジックは最高なのでよかった。
3.恋のいばら
カスみたいな男は消えればよいという態度のGood映画。全体的に粗いところはあるが、ラストの百合オタクが見た夢みたいな映像があるので総じてプラスといってよい。
4.アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY
アニメキャラクターの卒業映画というかたちでこういう時間操作をされるとは思わず。以下、ネタバレ感想(オタクすぎる……
5.エゴイスト
後半の果物買いに行くシーンのリアリティがよかった。にしても主人公めちゃくちゃいい家に住んでんな……とは思うが、ファッション雑誌の編集者だもんな……。にしてもこの映画、鈴木亮平のキャラデザがいい……。
6.別れる決心
プロットはおおむね想像通りなのだが、ビジュアルだけですべてを持っていくことができるパワーがさすが。リファレンス的に『氷の微笑』をみるべきか迷う。
7.フェイブルマンズ
感想はブログに書いた。
8.Winny
winny-movie.com 自分は東出昌大という俳優の持っているヴィジュアルにおける奇妙なほどの人間味のなさに惹かれている部分があるため、とにかくこの人でノワール映画を撮ってほしいんだけどね。映画じたいは東出と三浦の友情。主張についてはまあ、毀誉褒貶、というあたりにすべきではありますが。
9.メグレと若い女の死
unpfilm.com フレンチ~な感じの映画だった。といっても途中疲れており、気絶――。
10.シン・仮面ライダー
www.shin-kamen-rider.jp 池松壮亮映画としてはまだまだというところだと思う。序盤の不穏さはよかったが、浜辺美波の目をCG処理して左右にブレさせたりなど、ところどころで役者を素材と捉えているところがあり不安になるなどした。
11.グリッドマン ユニバース
ssss-movie.net 告白待ち状態の女の子を描いただけでももういいんじゃないでしょうか。あと必殺技叫びすぎてなに言ってるのかわかんないのもよかった。オタクが好きそうな肌色多めコスプレで登場した新条アカネを見て、かなりスッと心が冷めてしまったところはあるけれど……。
12.ガール・ピクチャー
unpfilm.com 現代ティーンエイジャー映画の最新版としてかなりよかった。とはいえ、むかしはこういう映画を「キュート」みたいな言い方して紹介する文化もあったが、そろそろ滅ぶんだろうなとも感じた。ストーリーが三等分されているところがあって、もうすこし尺はほしいっちゃほしいけれども、このノリはぜんぜん嫌いではない。
13.世界の終わりから
sekainoowarikara-movie.jp セカイ系が還ってきてびっくりした……。え、なに、いいんですか、こんなもの見せてもらって……という感じ。従来のセカイ系では無力な少年視点がベーシックな語りとして採用されるが、こちらは世界や不幸を背負う少女のほうの語りとしてリミックスされており、それが味になっている。というかね、あれですよ、あれ、護衛をしてくれるスタイリッシュなかっこいいお姉さんと世界を守っている仕事の合間に「気になってる男子っていないの、たとえばあの子とか……」「違いますから!!!あいつはただの幼馴染で……」みたいな会話シーンあるじゃないですか、が好きなら見たほうがいいです(早口ろくろ成形
14.若き仕立屋の恋 Long version
theater-list.com 様式美映画。でも『恋する惑星』が完璧すぎるだけ。
15.マリウポリ 7日間の記録
www.odessa-e.co.jp きっつい。とにかくきっつい。どんどん街が破壊されていくのが定点カメラでわかってしまう。たった七日間であるのに。
16.青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない
ao-buta.com 梓川咲太という少年がいかに花楓のことを大切に思っているかが客観的に描写されるという点で、すぐれた映像化である。
17.君たちはどう生きるか
www.ghibli.jp 最初の60分がいちばんおもしろかったね。
18.特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト
ensemble.anime-eupho.com キャラクターの何気ない成長を描くといったことができるシリーズというのは幸福だと思う。そしてこれは幸福な作品である証拠になっている。
19.骨/オオカミの家
www.zaziefilms.com バッドドリームとして完成されすぎている。正直「骨」だけでもすごすぎる。
20.アリスとテレスのまぼろし工場
maboroshi.movie ブチ切れてしまった。以下、ネタバレ感想。
21.ガールズ&パンツァー 最終章 第4話
girls-und-panzer-finale.jp これやったら映像的におもしろいけど予算がものすごい速度で溶けるよな……って思いながら観てたらほんとにやったのでドン引きした。
22.駒田蒸留所へようこそ
gaga.ne.jp 可も無く不可も無く。お仕事をよいというのと時間外労働がよいというのは別だってどうして描かれないのか不思議なのと、『マッサン』の存在をだれも口にできない謎の世界になってしまっている点は惜しい。
23.劇場版 ポールプリンセス!!
poleprincess.jp 女児アニメ。演算やばそうっていうのと人間の間接すごい、という気持ちになれる。ストーリーは大してない。ポールがあるがゆえのカメラワークに期待したところはあったけれど、そこはまだ研究中という印象だった。
24.鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
www.kitaro-tanjo.com ぜんぶオタクが好きそうなやつで出来ててここまでちゃんと組み上げることができるのか、とふつうに楽しく観てしまった。序盤の格子越しの視線(村人の視線に思える)のカットが切り替わると祠だったことがわかり、この場所には人間以外の視線が存在しているとわかるあたりでもう痺れてしまった。
25.青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない
ao-buta.com 正気では観れなかった。咲太くんというけっこうマイナスを抱えつづけた少年の話をするときに、ヒロインが一巻のリフレインをしてくれるのは、うれしい!!!
26.映画 窓ぎわのトットちゃん
tottochan-movie.jp 今年いちばんグロテスクに戦意高揚を描いているアニメだった。あそこにで少年たちが全員マスクしているのも、人間が人間でなくなっている印象にも見えていて、かなりダメージを受けた。にしても建物疎開でぶっ壊れるトットちゃんの家の作画がよすぎる。
27.Ryuichi Sakamoto: CODA
cineric.jp 開幕からしてよかったので、たぶんこの映画の経験は近いうち小説に使うかもしれない。
とりあえず27作。年内にあと3作みて追記して、30作にしたいです。