アイカツフレンズ!を誤読する。8話

※本記事は、『アイカツフレンズ!』の作品内容について、細かく言及することを目的としています。

8話 みおのCM大作戦!

トップアイドルとして、世間から注目が集まっているみお。
世界的に有名なクリエイターから声がかかり、マカロンのCMに抜擢される。
しかし、いざ撮影がはじまるとびっくり!CMの楽曲は、マカロンのイメージとはかけ離れた「音頭」!?
みおは期待された通り、このCMで「ビックバン」を起こすことができるのか?

脚本:久尾歩 絵コンテ:布施木一喜・五十嵐達也 演出:京極尚彦 演出助手:大島克也 作画監督:橋口隼人・コスモ

以上、ホームページより。

■これまでのアイカツフレンズ!
みおの語りでスタートします。
これまで語りは主人公のあいねがずっとやってきていましたが、はじめてみおが担当しています。
W主人公であるということがだんだんとはっきりしてきました。


■アバン
・きまぐれオンエアラジオ
→エマ、舞花、みおの三人がパーソナリティを担当。
→聴取者のリクエストによって担当者が決まるようです。
→まだ人気のすくないあいねは出番なし。割と意外な演出ですね。
→のちほど描写されますが、自宅でラジオ放送を聴いているようです。

・一瞬リクエストメールの文面が映ります。

→どうやら、みおのファンが、彼女が変わったことを感じているようです。
→あいねとの出会いがみおに変化をもたらしたことは、6話でも語られていました。
→とはいえ「もしかして恋!? だったらどうしよ〜!?」ではありませんよ。
→むしろそれ以上の可能性が高いのでは。

・「ダイヤモンドフレンズカップ」について
→ラジオネーム「きゃるるんるん」さん。
→おそらくは、ももね(あいねの妹)ですね*1
→舞花「一年の締めくくりにおこなわれるフェス」
→エマ「アイドルユニットつまりフレンズのなかから、その一年間のナンバーワン、ダイヤモンドフレンズを決める大会」
→前話の誤読時に軽くふれましたが、カレンとミライが優勝した大会のことです。
→みおが目指しているのも、このダイヤモンドフレンズです。
→みお「そろそろフレンズを組む相手、探さないとね」

■Aパート
・みおの住むタワーマンション

→テレビ画面が鬼のように大きいですね。何インチなんだ…。
→見るからに裕福な家庭ですね。いまだに登場していない親の職業が気になるところです。
→舞花「みおちゃんの家に行ってみたーい、って言ったの、たぶんあいねがはじめてよ」
→エマ「ちょっと近寄りがたい雰囲気あったもんね」
→ずばずばと言われています。

・あいね「たまきさんはフレンズを組むにはまだまだだって」
→舞花「ダイヤモンドフレンズカップに出場するにはまず、フレンズを組んで」
→エマ「ふたりでフレンズドレスをつくって」
→みお「優勝狙うなら、それだけじゃ足りない」
→「ベストフレンズレアドレスも必要よ」
→さらっとあたらしい用語が出てきました。おそらく能力値の高いドレスなのでしょう。

・みおの部屋。
→オープニングの冒頭にも出てきた場所ですね。
→本棚には図鑑や百科事典が並んでいます。豊かな教養。
→壁には色彩のある抽象画。どこかモンドリアンを彷彿とさせます。彼女のルーツが垣間見えます。
→エマ「パソコン使えるの?」
→みお「これで動画をアップしているんです」

→おすすめのチャンネルにはラブミーティアがサジェストされています。
→つまりみおはふだんからカレンやミライの動画をくり返し見ているということが察せられます。芸が細かい。

・みおのオタクグッズコレクション
みお「どれから見る?」
→「ここからここが雑誌の切り抜き」
→「あっ、ライブDVDと出演したテレビの録画も全部あるから言ってね!」
→「きょうは思う存分、ラブミーティアについてをみんなと語れてうれしいな!」
→全力投球のムーヴ。いいと思います。
→舞花とエマは若干引いていますが、あいねは物怖じしません。

・小学生時代のみお


→スターハーモニー学園の制服を着たカレンとミライ。
→みおが同様にスターハーモニーのアイドル科に入学した理由はここでしょうか。
→みお「カレンさんもミライさんも、ふたりがフレンズを組む前から知ってたし」
→「ひとりひとりがすごく輝いていた。でも」
→「フレンズを組んだふたりを、ラブミーティアをはじめて見たとき」
→「人生で最高にビビッと来たの!」

・エマ「わたし、みおちゃんに訊きたいことがあったんだ」
→「あのさ、みおちゃんはどんなフレンズを目指してるの?」
→「もしかしたら、わたしたちとフレンズを組むことになるかもしれないし」
→「どんな相手か聞かせてよ」
→みお「わたしの目指すフレンズ…」
→あいね「…」


→その問いに対し、即答せず考えるみお。
→そして、言葉にならないが、声をもらしながらそれを見つめるあいね。
→真剣な表情の舞花とエマ。
→今回は冒頭からそうでしたが、みお、舞花、エマの三人と、あいねのみという3:1の構図が多いですね。
→いまのところ、あいねにとってアイドル活動は友達をつくることと同義ですから、その違いが暗に示されているとも言えます。それがどのように変化するかは想像できませんが。
→そしてたまきからの着信による中断。
→CMのオファー。

ムッシュ=ザックバラン
→みおいわく「尊敬するクリエイターさん」だそう。
→ラブミーティアのPVも手掛けている。
→おそらく動画を見たり、記事を読んだりしてみおはその情報を手に入れた、ということでしょう。

・チョコミント味のマカロン
→コンビニで大々的に売り出す商品。
→みおの食レポ「スイーツ界のルネサンスですね!」
ムッシュ「あなたはこのマカロンを完璧に理解している」
→どういうこっちゃ。


■Bパート
・マカロン音頭
→どういうこっちゃ。
→そしてCMの撮影へ。
→天才。

・たまき「でも、なんで最初のかっこいいCMじゃあ駄目だったのかしら?」
→みお「このマカロン、コンビニで売る商品だって言ってましたよね?」
→「子供からお年寄りまでたくさんの人が来る」
→「でもマカロンって馴染みがないし、すこしお高そうなイメージがありませんか?」
→直接の言及はありませんが、エマのいう「ちょっと近寄りがたい雰囲気」ともオーバラップしているように聞こえます。
→そういう点で、ムッシュの采配はやはり的確だった、ということでしょうか。
→そして、なにかを思いついたみお。


・PCの画面を見つめながら考えているみお。
→そこに舞花とエマが。
→手伝いを申し出たようです。

・スターハーモニー学園の中庭。
→今度は「みおちゃーん!」とあいねが。
→みお「人数が多ければ多いほうがいいの」
→あいね「じゃあアイドル科のみんなにも参加してもらおうよ!」
→エマ「知ってた? あいねちゃん、もうアイドル科の全員と友達だよ」
→ひと月あまりで三学年制覇。底知れなさを感じます。
→今回あいねの動きがあまり見られないようでしたが、水面下ではかなり活躍していたようです。3:1の構図が活きています。

・鳴り響く鐘。
→みおとあいねが出会い、重なると時は刻まれるんですね。

・女子学生「みおちゃんで検索してみよう」
→三日で百万再生。つよい。
→舞花「今年の流行語大賞、イケるんじゃない?」
→みお「みんなのおかげよ、ほんとうにありがとう!」
→まぶしい笑顔。
→あいねはこれまでのストーリーで何度も「ありがとう」と口にしていましたが、みおが言うのは珍しいですね。
→つまり「ありがと⇄大丈夫」ですね。
→そしてまた強調される3:1の構図。
→あいね「はいはーい! あたしも!」
→「フレンズは組めないけど、アイカツ頑張りまーす!」


■ステージ楽曲「6cm上の景色」
・ドレスはネオコンビネーションコーデ

→やっぱりモンドリアンっぽさのある演出ですね。

・みお「異なるものの組み合わせで、あたらしい可能性が無限に広がる」
→「わたしはそのことに、なにより魅力を感じるんです」
→こういった複数のものを混ぜていくという姿勢は前話で出てきた明日香ミライの「チガカワ」の発想にちかいですね。

→EDでもみおの視線のさきにはステージに立つミライがいます。
→みおにとってのルーツがここにあるのであれば、どう超えていくのかが気になるところです。

・みお「まるでラブミーティアを見てるときみたいに」
→(…)「想像をはるかに超えていく」
→「そうだ。わたしの目指すフレンズもおなじ」
→「ふたりで、ビッグバンを起こせる相手…」
→「それが、わたしの求めるフレンズ…!」

3話のときも感じましたが、みおが中心になる話の脚本は、伏線というか、筋のようなものがかなり明確に打ち出されている印象がありますね。両方とも、おなじ久尾歩という脚本家さんによるものですので、そういった癖かもしれませんが、理論派のみおらしさが出ていていいと思います。今回は動画を使うといった彼女のならでは手腕の活きた演出でした。


そして次回はあいねのプレミアムレアドレスが登場するのかどうか。ファンミーテョングというアプローチになるようです。
スターズでは10話のときに大きな壁がありましたし、あいねにとっての壁になることは間違いないでしょう。
彼女がどう戦っていくのか、誤りつつも見届けていきたいと思います。
カロンモチロン進化論。

*1:星宮いちごの弟であるらいちは、ライチンゲールという名前でラジオメールを送っていましたね。